大好きな時代劇イラストが続きます

気が付けば自分のブログ記事が戦国と時代劇一色になっています。

好きなんでしょうな。。。テレビも時代劇しか最近みてないしw

ともさかりえさん演じる戦国のおふくろさん。

どうして?「西郷どん」をあまり描きたくない

NHKの時代劇総本山、大河ドラマ「西郷どん」の似顔絵に本来なら突入したいんですが、実はあんまり観てなくて。どうも変なスイーツ的な傾向があるとすぐ嫌になるんですね。

スイーツというならこのアシガールは原作は少女マンガなんで、スイーツもスイーツなんですが、描かれる人間関係や脚本が健やかで素晴らしいんです。

「西郷どん」をどうして観なくなったかというと、ちょっと可哀想な女の人が多すぎて。その女性たちの忍耐の描き方が今の自分には耐えられない。少女が貧しさのあまり売られてしまったり、女性だから道の真ん中を歩けないとか。篤姫の夫が又吉だとか姑が泉ピン子だとか、そして、松坂慶子がいつもニコニコしてて、貧乏で大家族に尽くしたあげく息子の背中で絶命するとか、もう、そういう滅私奉公的な礼賛が辛くてしょうがない。

虐げられた女性、という歴史的な事実はそりゃあるんですが

今の若い人にはピンとこないんじゃないかな。どれだけ頑張っても、女性らしさ、ジェンダーバイアスから決して自由になれないんだ よ、というメッセージは悲劇的すぎて辛い。それが事実だとしてもそれがリアルだとしても。観てて元気になるというより、絶望しちゃうんですね。。。

「西郷どん」江戸編になって面白くなったという噂もある。撮りためているので、そのうち観たいんですが。どうかこれ以上「女性らしさ」に苦しむ女性たちが登場しないでほしいと思うのです。

アシガールは女性たちがみんなイキイキと元気!

アシガールは平成の女子高校生がタイムスリップするというありえない展開なんですが。

出てくる登場人物の人間関係の心情が「健やか」なんですね。

主人公の唯ちゃんとその家族が彼女を変なジェンダーバイアスに染めずに真っすぐに育てたんだというキャラクターが観ていて励まされるんですね。

唯ちゃんは恋する女の子なんですが、それが真っすぐで健康的。料理やオシャレや気遣いといった「女子力」で勝負するのでなく、猪突猛進の「走り」という特性で勝負するのがもう痛快で気持ちいい。

なんで今の時代の「婚活」が苦しいかというと、もちろん現代は、女性は道の真ん中を堂々と歩いていい時代でそれは当然なのに、道の端を歩くような「女子力」メンタリティを忖度していかざるを得ないからじゃないですかね。それがダブルバインドで苦しい。

唯ちゃんはそんな「女子力」を武器に使わないんです。

走って走って真っすぐに好きな人のことだけを考える。

キレイにしてたら料理を上手にして若さまの世話を焼いたから愛されたわけではないんです。そこが健康的なんですね。

で、その他の登場人物もそれぞれの「特性」を活かして生きている。

戦国のお母さん役:ともさかりえさんの似顔絵

アシガール 戦国おふくろさん役 吉乃の「ともさかりえ」さんの似顔絵
ともさかりえ 良い大人の女優になられました

この ともさかりえ さん演じる、吉乃。戦国のお母さんが実にいい。

かつての時代、女性はそんなに悲劇的だったのか、と「西郷どん」を観て痛感するんですが

この戦国のお母さん、実に肝が据わっていて、かっこいい。

ほんらい女性ってこういうしたたかで強い。

もちろん戦国時代だから貧しく、稗や粟も満足に食べれない。戦争未亡人になって畑を耕しても貧乏から抜けれない。子供を戦争で失ったりと大変な苦労をしているわけです。しかし吉乃さんは涙を見せず(たぶん陰で泣いてる)毅然と強く、そしてズルく世渡りをしてるのが良い。

したたかで美しく賢い女性

私の一番好きなエピソードは、主人公の唯之助が平成の時代から白米をこっそり持ってくる。それを吉乃さんは、あっさり、近所の人、村中に分けちゃうんですよ。

唯之助からすると隠して自分たちだけで食べたらいいのに!と失望します。

そこを吉乃さんは「みんなで助け合って生きていく」と言うのです。

すると、皆も自分も持っているものを分けてくれるんですね。そこまでは、平成にはない人との絆の尊さに感動するんですが

「こうして米を分けておくと、バレたときに、皆も食べているから糾弾できず、隠し米でバツを受けることはないのだ」とも言います。

なるほど!その知恵に感動しました。

女性ってのは歴史的に被差別者であり悲劇的で、かつての時代は大変だったというのも事実なんです。が、そういう人の心を知っていて、ズルさと強かさがちゃんとあって、うまいこと切り抜けるんです。これからもそうしていけばいいのだと実に痛快な展開で、ほんとに胸がすきました。いい脚本です。

その気品と知性から最後は見初められて家老職の奥様になっちゃう。痛快です。

美少女アイドルが美しいオトナの女性に

ともさかりえさんは、私の若いとき「美少女の中の美少女」という扱いでした。知ってますか?アイドルの中のアイドルだったんですよ!

ともさかりえさん「アシガール」では変貌されていました。アイドルのかけらもない。低い声、毅然とした女性。肝っ玉の据わった母親を存在感たっぷりに演じておられます。

美少女は強く美しい戦国女性に変貌しているのです。りえちゃん、こんなすごいお母さんになって…!と驚嘆至極。

何処から見ても気品ある戦国女性です。そのうち大河の重要な役もされるんではないでしょうか。