あ!と言う間の緊急事態
コロナウィルスでオリンピック延期、あれよと自粛三密、緊急事態、もう4月半ばです。
お子様のいるお客様には卒業式や入学式が中止となったとか。一生に一度の大事な日なのに、明るく前向きに頑張ろうとされている。頭が下がります。
行きつけの飲食店は休業を余儀なくされ、テイクアウトに切り替えてます。店の方とお話しながら何とも言えない悔しさがこみ上げてきました。補助金で補填、当分デリバリーにしたところで大幅な縮小と人員削減、借金は免れないでしょう。それならマシで、もう再開しない可能性が大きい。お互い「頑張りましょう」と半泣きの笑顔で言うしかありません。
さて、1月くらいから武漢のニュースが流れはじめ、ちょこまかとTwitterで諷刺系の似顔絵イラストを描いてます。状況は変わるでしょうが、4月までのを載せておきます。
政治風刺の似顔絵を描くことについて
ところで浦沢直樹さんや江口寿史さんの安倍首相のマスク似顔絵が賛否両論でした。
かといって、まったく政治や経済に諷刺批判を行わないのもどうかと。プロだろうが素人だろうが、絵や文章や音楽はその人の思想であり、姿勢の表明だからです。浦沢直樹さんの今回の絵は、ボブディラン好きなだけあります。さすがです。
ドレフュス事件の諷刺画など、反ユダヤ主義を煽った、似顔絵イラスト
絵は使い方次第でジェノサイドや戦争の萌芽になる。アートなんだから好きに描けばいいという風潮はあぶない。文章と同じく絵にも社会的な責任がある。
バラエティタレントやPOPミュージシャン、お笑い芸人だけを延々と描くのが良いと考える人もいます。その理由は人気が出てファボられやすいから。もちろん批判の種にはなりたくないと防御もあるでしょう。
ただ、いい大人がそれで気が済みますか?テレビが好きな層やティーン向けコンテンツ。それだけに囲まれてかつ作っていたら気が狂いそうになりませんかね。
我々の指や技術(つたなくても)は言論や文章、口と同じだけの役割があるのだとは思わないですか。古い言葉ですが「ペンは剣よりも強し」とは絵にもいえることです。
ネット上にだんだん「あの人があんなこと言った!」「許せない!」「今は非常時なのに!」等が増えてきて、なんだかな。コロナ離婚とか。震災時もその空気だった。こういう世相では0か100の分断が増えます。だって皆、命がかかってるって思っているから。他人との「違い」が許容できなくなるんですよね。非常時って。
絵にも正義中毒が押し寄せてる感じ。結局、お笑い芸人とアイドル、美少女が笑っているか花が咲いてるか、犬猫や食い物のコンテンツしか許されないのか。それ以外はコロナ怖い!と。それってワイドショーまんまじゃないですか。
亡くなられた志村けんさんの絵は今回氾濫しましたが、描きませんでした。絶対に描かないと。私はドリフ世代ですが、感動ポルノやお悔み祭りが生理的に好かない。
かつて癌治療の時に亡くなったブロガーさんのコメント欄、死んだ時だけ大騒ぎして感情的に盛り上がる傾向が怖いと感じました。そのムードはトラウマなのです。。。。志村さんが好きでファンの人には何も言うことはないです。が、そうではない煽る感じは嫌いです。
感じ方や姿勢は人それぞれですが…。私と違う意見も大事だと思ってます。否定するわけではないです。
諷刺絵が増えてもいい!
私はもっと一般人や若い人も気軽に時事や政治諷刺を描いたらいいのにと思います。というか、この世相、描きたくなるのが普通じゃないかと。
▼幕末 コレラが蔓延したときの「ええじゃないか」踊り

私のようなオバチャンでも描くのだから…。若い人はどんな諷刺を描くのか興味あります。今は昔とくらべ10代の子も絵がムチャクチャ上手い。時々ハッとするような視点に感動します。そういうの探したい。未来の人達が何処を見てるのか。何が欲しいのか。
間違っててもいいのでは。表現の自由は「私はこう思う」でも「あの人は違う考え」である、という”違い”を受け入れることです。間違っていたらどうしよう、責められたらどうしよう、なんて考えなくても良いのです。ペコパさんを思い出してください「それもありだ!OKだ!」です。正解や答えは一つではないし、価値観は変わるのものなのだから。
そりゃヤケドは必ずしますよ。
創作には失敗がつきもので、やりすぎたり、あるいは手加減をしすぎてイマイチだったりすることも。が、スポーツの筋肉と同じです。普段慣れてないのに、いきなり走りだすと確実にケガします。でも日々、訓練すると長距離も走れ、ダッシュもできます。イラストレーションも自分にとって一番良い頃合いバランスが見つかるのではないか。たいがい失敗が多い(というか殆ど)けど、まあ、やっていこうと。
コロナ騒乱のイラスト2020年2月~4月
その時に描いたものは、その時の世相や自分の気持ちを如実に表れているので、良い記録です。並べてみます。

加藤厚労相がニュースに出る割合が多くなる。最初はひたすら慌てていた。だんだん、慣れてきて、堂々となさるようになった。ポスト安倍の1人として美味しい立場になったなあ、と思っていた。
下がった眉や厚い唇は日本人の好む好感度のある顔立ちで、岸田さんに一歩空けたなあ、と。
ただ、それは無事に乗り越えられたら、のifの話。今や、どうなるか不明。
▼折しもアメリカは大統領選挙に向けて揉めていた

80歳近い候補者の民主党サンダース議員。トランプもバイデンも70代後半なのに、お元気。高齢化社会を如実に感じる。
2月、この人の支持され具合で、米国株が上がったり下がったりして迷惑この上ないと思っていた。が、アメリカ大統領が極左の爺さんになった光景を一度見てみたい誘惑にかられる。名前の通り、雷鳴のようなカリスマ的迫力がある。ポーランドユダヤ系らしい尖がった爺さんさん。顔長い/髪の毛吹き飛びそう/背中デカ/両目バランス変 かっこいい。
だが4月、ついにアメリカのコロナ感染爆発でもう勝てないと踏んだサンダースさんは候補を降りる。
コロナは各国の弱いところを突いていて、NYの死者は貧困層の健康保険に未加入の人々が多く占める。国民皆保険を公約にしたサンダースさんが今後、支持されると思ったんですが引っ込んでしまったのね。。
自粛警察が現れる
週刊文春だか新潮だかで神田うのさんの記事が出てました。
コロナで世間が大変だというのにスキーに出ていた許せん!というものでした。

だからマスゴミはって言われるのかもしれません。こういった所謂「自粛警察」は今後、どんどん増えていくのですが、その層は、テレビのワイドショー好きの中高年以上に多い。
週刊誌やテレビのワイドショーのマスコミの罪は重い。その古いメディアが結局、コワイコワイと騒ぐ論理性と合理性がない反知性的な層を煽り、異常に危機感情を高ぶらせ、自粛警察を生み出した。その結果が人の車や店舗に張り紙をする自粛警察団です。戦前か。
この神田うのさんも単にスキー行ってただけで、それも金持ちだから人のいないスキー場だし、お金を使って経済を潤しているわけだし、何が悪いの?という論調がTwitterでは主でした。
だからTwitter好きなんですよね。
もうWHOも政府も信頼できない?

すっかりおなじみの顔になってしまったWHOのテドロスさん。この人がキリッと何か言うほど世界中が混乱する「パンデミックって言ってもいい」「検査しまくるがいい」とか…お上の言うことごもっともと考える日本人気質ではついていけないわと思いながら見ていた。
噂では中国と仲良しだから、とか。
やっぱイラストって諷刺の大きな手段のひとつだよ。下品なのも多いけど。

IOCのバッハ会長さん東京オリンピック、延期…するかも…とか、この人も歯切れ悪かった。そりゃそうよね、言った人が責任とってババ引くからなあ。日本人は優柔不断だとよく批判受けるけど、どこの国の人も一緒やね。
外国人って日本人よりハッキリして、優柔不断ではない!と「海外デハー」とすぐ言われるけど、やはり局面では変わりないと痛感、この数か月。
誰も責任なんて取りたくないし、大事な決断の場面では口を濁したりするよね。
で、ついにあの強気の「私はマスクしないで頑張る!」と豪語していた森会長も折れる。
2020年3月24日、東京オリンピック延期決定。
都道府県の知事たちが動きはじめる
重なるように3月、連休。大阪と兵庫の往来自粛事件が起こる。

大阪と兵庫は仲が悪いのか!?というほど、険悪な感じであった。吉村氏は若いのと危機意識が強いのでつい口が滑ったのであろう。
吉村発言を受け、井戸知事は関西人らしい怒りをにじませた。
吉村洋文さんは大阪府知事、井戸敏三さんは兵庫県知事。二人とも描きやすい顔 自治体の采配ひとつで大変なことになるので、必死なシーズン。これからが正念場やなあと思っていたら、4月、両県とも無事、緊急事態宣言へ。
しかし、この発言のせいで兵庫と大阪に行きたい人が閉じこもるどころか、私の住んでいる京都に押し寄せたらしい。
4月、京都府も緊急時事態宣言を出したいと政府に要望した。お上の言うことをロクに聞かない関西人気質では、また京都に観光にやってくると危惧したのであろう。しかし、政府には京都はんはまだそこまでちゃう、と断られ、右往左往しているイマココ
本格的な騒乱スタート

さすがにもう東京オリンピック出来ないと「延期」が決まったとたん、東京都知事の小池百合子氏が会見。
「オーバーシュート」「ロックダウン」という聞き慣れない用語が登場。一瞬百合子の好きなバンクシーと関係あるのかと思ったがどうやらコロナのことらしい。
禍々しい横文字付きで脅しつけ、パニックを煽る。後日買占めが勃発。
同時に「三密」「感染爆発」「重大局面」というキーワードを発表する。
小池百合子さんは落ち着いた話し方で好感ですが、この時ばかりは甲高い声だった。そういう事態なんでしょうね(((;゚д゚;)))
専門家さんたちの髪型も乱れていた「感染爆発、重大局面」フリップが訳わからん四字熟語である。「非常事態」一歩手前の意味ね オーバーシュートとか横文字よりは伝わりました。
小池百合子劇場のはじまりです。この時から今に至るまで、小池都知事は毎日会見をするようになり、百合子が総理のようだとの声が出ます。手作りマスクもかわいいと受け(女子アナ風の隙のないファッションへの反感を手作りマスクで緩和する)かつて新政党で失敗して影をひそめていたのに、いま百合子氏の株は急上昇です。
滑舌の悪い優柔不断でマスク二枚で叩かれた総理より、スタイリッシュでキャスター出身の小池百合子さんが支持を受けるのは当然です。緊急事態宣言で少し知事に裁量が与えられ、国と自治体の対立構造を浮き彫りにし、各都道府県が我も我もと続きます。
近所の飲食店が廃業しはじめ、あの人達はこれから子供をかかえ、どうするのだ、と。京都ですらこうなのだから、首都圏の零細企業はいかばかりか。補償費を引っ張ってきたのは百合子さんの手腕ですが、スズメの涙。バタバタと経済が潰れ倒産が続くのは明らかです。
もちろん、年配者のコロナ罹患も心配ですが、事が終わったら焼野原では笑いごとではありません。

小池都知事の「ノー3密」唐突に出てきた言葉で驚きました。小池百合子東京都知事の会見も「三密?」って感じでおっしゃっているご本人もタドタドしかった。回りの有識者が急遽作ったキャッチコピーなんだろうなあ。でもよく出来てる標語ですね。日本独自のものだそうな。
ミツといえばやはり壇蜜さんでしょう。旦那さんの清野とおるさんのマスクも今はキャッチーです。壇蜜と三密を連想した人は多かったようで、コラ画像も頻発しました。
3密は仏教用語で
身密,口密,意密の総称
だと。赤羽が無事でありますようにと祈らずにはいられませんでした。
ジョンソン首相生還
3月末、イギリスのジョンソン首相がコロナに陽性罹患。
ついにはICU(集中治療室)に入りました。

最初、イギリスは集団免疫方針でいくとか言い、さらに感染者と握手しまくってたんだから自業自得な感じがするんですが…
この人が死んでしまったら、世界中が大パニックになるでしょう。どうか元気になって!何よりも私はボリスさんが大好きなので、毎日、この人のニュースを気にしていました。
昨日、無事に退院して、医療関係者の方への感謝を表明していました!胸アツでした。お疲れさま、どうか無理なさらず!
マスクがなければ…

安倍首相がルイ16世のように傲慢だと今言われてますが…
為政者のふるまいは、非常時には政局を左右します。安倍さんは百合子さんに比べ、民衆の空気感を読むのにひどく劣っている。つまり、悪気がないけど逆撫でする。
ルイ16世の細君マリーアントワネットはフランス革命時のスケープゴートでした。この「マスクがなければお家にいたらいいのよ」というイラストを描いていたら家族に「むかつく」と言われました。家にいてテレワークできる人ばっかりじゃない、みんな必死なんだ、と。ダジャレじゃないかと言い訳しましたが、こういう事態ではセンスに欠けた絵は人を逆撫でします。申し訳ありませんでした。
そういえば我が家のマスクもあと一ケタとなりました。既に洗濯を繰り返し、ボロボロです。早く政府から届かないかな、と、楽しみにしています。え、まだまだ先ですか?
「なぜ2枚?いつ頃届く?」 布マスク配布のQ&Aを厚労省が公開中
手作りマスクはハンドメイド好きの女子たちの腕の見せ所でしょう。
自分で作った方が早い
次から次へと知見が共有されます。ネット社会はデマも多いですが、こういう知識の拡散がされやすく、素晴らしいです
マスク、医療の人に先にどんどん回してと多くは思っているはずです。