なぜ眉がないと不思議な感じなのか
最近の有名人の似顔絵の練習は
眉毛のない人、薄い人、細い人にチャレンジしてます。
アイブロウの存在感のない人の顔のイラストを描くのは難しいですよね。性格が分かりにくい。何を考えてるのか分かりにくい顔になります。
たとえばあの眉毛のハッキリした芸人「イモトアヤコ」さんは、眉毛を太く描くことでキャラが確立されているのです。元気で面白い!前向き!など。反対に眉毛がないと不思議な雰囲気になります。怖いような優しいような…。
眉はなぜ人間にあるのでしょうか。
眉があるのは人間だけです。見ていただくと、犬も猫にもほとんどの動物は眉を持たないのです。人間に近い猿にも眉毛はありません。
世界一有名なマユなしギャル:モナリザ
世界で一番眉が薄いキャラを描いた似顔絵(肖像画)を例に考えてみましょう。
レオナルドダビンチの「モナ・リザ」
誰もが知っている有名なルネサンス絵画です。
よく神秘の美女、とらえどころのないナゾの微笑、と評されますが
それは小説に描かれているような絵に財宝の秘密が隠れているとか、悲劇の物語がこの美女にあったからとか諸説ありますが、まったくもってただ一つの理由は
眉がないからです。
モナリザに眉がないから、世界一の名画と言われるようになったのです。
↓眉がない、描かれてない。
ダヴィンチ自体、あんまり眉を描かない画風なんです(この時代のイタリア女性には眉がない?)
とはいえ、この『ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像』は眉あるしね。
他の女性肖像画、マリア像などはほんのり眉があるのもある。
モナリザはもう、際立って徹底的に眉なしなんですよ。だから摩訶不思議な印象があるんです。
もう引き眉&鉄漿(おはぐろ)かってか、ぐらい。※日本は江戸時代まで既婚女性は眉を全部抜いて細く描き、歯を黒く塗っていた。
モナリザに眉があったら?
モナリザが眉がないから人気があると証明するために、少しいたずらしましょう。
眉を入れてみました。骨格の位置からして、このあたりで、
西洋人の毛深さに艦ばみたら、この位の太さが妥当かと。
ね?フツーにイタリアのお姉ちゃんでしょ?モナリザさん。
モナリザのマユいろいろ
もうちょっと遊んでみましょう。
最近の女子の流行りの下がり眉。素直で優しそうに見えます。
アムラー風の細い眉。かつてこんな眉のギャルがたくさんいましたね。
まろ眉。どこから見ても、京都のお公家さんですね。
このように眉の描き方で印象がずいぶん違って見えますよね。
明るく見えたり、優しく見えたり、強気に見えたり。気品があったり。
しかし、眉がないとキャラクターが分かりにくいキャラ
となり、神秘性が増すのです。
能面の顔に眉があまり描かれていないのも、色々なキャラクターを演じ分けるためでもあるのです。モナリザは眉なしな故にモナリザなのでした。
まさに眉は人間の顔の要素のもっとも重要なひとつなんです。眉のメイクを頑張ってみたくなりますね!