ここにもあそこにも似顔絵がある
世間や街中で見かける似顔絵
資料として写真を取ってます。たまったのでご紹介します。面白いですよ!
こんなのも似顔絵だった!びっくり!っていうのやら、こんな身近のも似顔絵だった!当たり前の日常だったなど
あらためて新鮮な感動があること請け合い。
商業似顔絵イラストとは何か
今回ご紹介するのは企業や店が販促ツールに使っているもの、いわゆる商業・商用です。
似顔絵師の仕事であるCtoCの稼業。厳密には個人相手でも商用、商業であることは間違いないんですが(経済活動だも)
商業(しょうぎょう、英: commerce)とは、財やサービスなどの商品を所有している人または存在している場所と、必要としている人または必要としている場所を結びつけることにより利益を得る産業または経済活動である。多くは貨幣の媒介を経て市場や個々の店舗において取引(商取引)という形式をとって行われる。商業 ウィキペディア
現在の席描きはじめ、オーダー通販似顔絵は、媒介者がいない直接的ものが専らです。(もちろん企業さん相手もあるけど)たいていは、プレゼント、記念の個人的使用のもの。
注文主と書き手の一対一。至極シンプル。昔ながらの肖像画のシステムです。
ネットの発達でかえって絵画の根源的な仕組みに立ち返るとは。不思議な現象です。
それは商業とはまた違う視点でもって制作される。エンドユーザー(CtoC)相手の商売特有の画風。
何よりも「似ている」が大事でそこに時々「面白い」「かわいい」という要素が必要とされます。
実はこれ、古くて新しい形態です。「肖像画」と同じなんです。ルネサンスの頃からあるあれです。
絵画の厳選である「肖像画」は貴族が画家に自分や家族を描かせていた。金持ちの娯楽です。もちろん絵も一点もので、部屋に飾るしかない(美術館のはじまり)
ぶっちゃけるなら、注文主のナルシズムを満足させさえすればいいケースも多々あるわけです。画家はそことの板挟みで芸術を探求しきわめてきた歴史があります。
印刷技術の発達で絵画界は一変する
それがメディアの発達(複製技術)で一変する。
庶民に「絵画」と「肖像画」が浸透していくわけです。更には広告グラフィックスとイラスト。
印刷、複製というメディアの誕生で人々は絵を楽しみだした。
印刷技術の発達で一般庶民に絵やデザインが浸透しはじめた。(もちろん浮世絵も印刷物です)
近代の幕開け(マルティンルーテルのプロテスタントやフランス革命もメディアが発達しなければなかった)です。
私たちが当たり前のように見ているポスター、電子機器の画面、本や雑誌、見ている看板、プロダクトデザイン。これらも近代技術のたまものです。
“売る”ための似顔絵
そこに使われる似顔絵は肖像画とは違う目的があります。
つまり、販売促進物、販促ツールです。書籍の表紙や挿絵なら「コンテンツ」です。印刷・複製すれば大量に刷れ(現在ならデジタルでもっと容易にコピー複製が可能)、利益が生まれます。マンガもアニメも当然コンテンツです。
注文主が広告代理店の脂ぎったオジサンだろうが、若い女の子に何か売りたいとき、そのために似顔絵イラストを発注するとき、オジサンの好みや容姿に関わらず、かわいいものを作家に作らせます。そういう形態です。
目的は個人の楽しみではなく、コンテンツとして販促ツールに使うもの。これが一般的な商業似顔絵イラストです。
店長の顔の乱発
まず思いつくのが「店長」や「社長」の似顔絵イラストです。さらには店員の似顔絵イラストも街中では散見します。
京都のすしざんまいにて。社長の像が表にあります。しかし、小ぶりに作ってあるので、記念撮影のとき、私が巨漢に見えます!
世界の山ちゃんの似顔絵ブランディング。親しみやすいノーマルな似顔絵の社長に羽が生えていて、そこに個性を出している。
「世界の山ちゃん」似顔絵&手羽先の名古屋の名店 京都河原町で
もちろん、町中にあるこれらの店長や社長の人形や看板も似顔絵イラストです。企業や店に親しみや信頼を持ってもらうために作成されたもの。こういうイラストがあると、すぐその会社を思い出しますよね。
ケンタッキー・フライド・チキンのカーネルさん
よく知られてるのがあのケンタッキー・フライド・チキン、カーネルサンダースさんです。
あまりにこの顔はなじみすぎて、沢山あるとゲシュタルト崩壊起こしそうやね
元のカーネルさん、けっこうブスッとしてて愛想悪そう…。そりゃそうやね。イメージ戦略としての似顔絵イラストアイコンなんだな。
▼絵馬のカーネルさん
健多喜とあるのが面白い。作者に山本太郎とあるのはあの人なの?
という感じの画像をまた紹介します。似顔絵イラストって実は生活にこうして浸透していて、馴染み深いものなんです。