女性歌手・アイドル・女優

NiziUとフェミっぽい話

NiziUは品が良い

NiziUは女子くさくない女子たちです

「上品なグループだね」と若い男性の知人が感想を言いました

どうも全く食指が湧かない、と。若さといい可愛さといい、申し分ないはずなのに、どうやら”上品”であることは同年代男子に希求力がないらしいのです

もちろん10代なので、胸も発達せず、ちょっと痩せすぎなくらいでしょうか 成熟した女子の身体付では当然ありません

彼女たちのダンスはキレキレで時には男性顔まけのラップダンスをします

が、煽情的にお尻を振ったり上目使いで誘うような動作は一切しません

上品=不潔さがない

不潔さがないことは、性の劣情を駆り立てません

NiziUのリスク

番組はプロジェクトが終わり メンバーが決まった時点で終わりを迎えたとの向きもあります

人は未熟な成長の段階が一番美しいからです あの動画は「未熟さと成長」をコンテンツとしていました

さまざまなアーティストが路上や下積みで一番輝いていて、有名になってしまうと鮮度が落ちる場合が多々あります

ビルドゥングスロマンは尽きることがあるのだ

今後のNiziUのコンセプトがどう変り、支持されていくかは彼女たちの成長度にかかってます(年上目線でえらそうですいません)

エロがある方が売れやすい?

誤解しないでほしいのですが、不潔さも立派な魅力的なコンテンツです

エロは下品ですがとても強いコンテンツです 私もエロは大好きです

エロは人を集め、狂わせ、お金を出させます

一見醜い競争もエロです

AKBのグループなどはセンターを必死に競う姿を見せることで、男性(自分)を取り合っているような疑似錯覚をさせる 異性アイドルの応援者にはたまらないのです バチェラーもそういう本能を利用したコンテンツです

動物的にこの姿は正しい

哺乳類の動物(ライオンから猿にいたるまで)は1人のオスに群がるハーレムを形成し、周りのメスは群れとなりオスを共有し守ってもらい子育てを集団で行うのです

反対に男性アイドルを追いかける女子たちは結束して盛りあげます

ヅカファンは典型的です 理想の男性(女性ですが)を頂き、秩序を保ち、お互いを律して(監視し合う)オスを盛り立てるように行動します 抜け駆けはできません

少年ジャンプ世界だった虹プロジェクト

男性へのアピールに欠けるNIZIUさんを囲む男子ファンはAKBのようにはいきません その点が今後懸念されることです

むしろ、若い女子(小学生以下も)と私のような年配のおばさんおじさんが我が子に萌える感じで応援しているのです

チーム内で競争もしないNiziU(仲間で助け合う)の姿は男性アピールには欠けます

男子のファン向けに我こそがあなたのお相手ですという姿勢を一切取らなかった

スポーツのようなストイックな自己鍛錬と友情を昇華させて結成されたのがNiziUでした

私のようなおばさんでも夢中なる人間ドラマが虹プロジェクト

若い女子アイドルですが、内容はまったくもってスポコンです!北島マヤ「ガラスの仮面」や「エースを狙え!」に近いですな

アイドルは”若さ””かわいさ””色気”を重視するだろうに(それであるにも関わらず)”友情””信頼””根性”の「少年ジャンプ」世界にシフトしている!今までの女子アイドル登竜門から逸脱し、いかに「男受け」するかという価値観でやってない

清々しい若い子が青春をぶつけている そこに痺れる憧れる

そこが今後、足を引っ張るのか、国民的アイドルになるのか

キャンディーズとピンクレディー

国民的アイドルといえば、思い出すのがピンクレディーです

古くてすいません キャンディーズはもちろん可愛かったんだけどピンクレディーは社会現象でしたね

キャンディーズのファンは熱狂的な男子が多かったんですが

ピンクレディーは男女問わず、むしろ女子小学生が夢中になり、あのダンスを真似しまくりました 中高年の女性はみんなUFOをソラで踊れるのではないでしょうか?

NiziUの縄跳びダンスを子供たちが真似する姿を見て、思い出しました 真似したい分かりやすいメロディーラインと奇抜な振り付けが良いのです

キャンディーズのダンスは初々しく、ちょっと下手くそで、でもエロに満ちてました 身体付も肉感的です

昭和アイドルの似顔絵:キャンディーズ ランちゃんスーちゃんミキちゃん

キャンディーズの昭和っぽい色彩の似顔絵イラスト

ピンクレディーのミイさんケイさんは細く、胸もさほどない ダンスの降りつけは前衛的で高速ダンスと刺激的な阿久悠の歌詞で全日本人をなぎ倒したんです

演歌も女子臭い可愛いアイドルもぶん飛ばした大ヒット

あの時代を思い出しました

NiziUさんもデビュー曲もいいですが、もっと今後は振り切ってもいい

「Baby I am star!」「虹の向こう」のようなガンガン踊り倒すガールズクラッシュナンバーを前面に持ってきた方良いかも

メンバーのオトコマエ度

ほれぼれするほど感じの良い少女たちがNIZIUです

全員、努力家で性格が良い(芸の上手さや容姿よりそこを重視したオーディションだった)品がある 育ちも良い

マコさんのまさに仕事が全方位でできるキャラや(チームマネジメントもすごい)総理になってほしいくらいです

リオさんのダンスのキレ マユカ嬢のタンクトップソウルフルラップダンス リクさんの体育会系性格と空手は言うまでもなく

キュートなリカちゃん人形のようなリマさんリナさんの容姿も ミイヒさんの可愛さも

それは男子の好むそれではなく、女子のなりたい少女まんが的な容姿です

せいぜいマユカ嬢が正統派美人で、癒しを異性に提供する雰囲気があります ただ、ゆるふわなだけではメンバーになれず、彼女の芯の強さと努力に人々は共感し応援してます

色香のあるマヤさんも芯が通っていてプロ意識の塊であり、その笑顔と雰囲気はエロス(異性間)のものではなくアガペー(聖母マリア的)なもの

異性愛より友情を謳う

歌詞の内容も、従来のアイドルが提供してきた(演歌時代から延々と繰り返された)思いを寄せる男性への忍耐や媚び、従順さや一途さをアピールするものではない

いつもそっと寄り添ってくれるマイフレンド

友情がテーマです 異性への性のアピールではない 今の時代の孤独で生きづらい若者の人生そのものに寄り添う歌詞

困難を乗り越え前向きにさせる友情と親密さを謳ってます

そんな歌詞を全面に押し出されたガールズアイドルっていたでしょうか?(ヤフコメで団塊おじさんらしい歌詞に深みがないと意見がありましたが、十代の子供に語り掛けるストレートさシンプルさは秀逸です 今の若い子に転がる石のボブディラン的なことを述べられたら深淵だと感動するどころか絶望しかないでしょう)

明らかに異性オタではなく、同性ティーンの少女たちにターゲティングを絞ってます

だからこそNiziUは画期的で新しく熱狂されると同時に、さらにはマーケティング的に危うい

動物の本能は異性愛のエロス、歌や芸能はそれを基盤に発展しているからです 日本の盆踊りは伝統的な祭りですが、あれは踊るのが目的ではなく性交のための行事です

より”ほんとう”の女子らしい不満顔

JYPの方針なのか、日本の女子アイドルにはない表現もあります

末っ子キャラのニナさんがMVでオジサンであるJYParkさんがローラースケートで転ぶのを絶望的に見下げるシーン

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ガールズグループ NijiUのニナさん

あのスネ顔がたまりません ああいう表現こそが、新しいのです

なぜならああいう”不満顔”を女子アイドルがするのはなかなか無いからです

JYPさんのカラーなんでしょうか

TWICEさんのMVでも

明らかに女子の好きなものばかりを詰め込んで共感を得やすい作りです 色々な衣装に着替えてるのも女子の変身願望をそそります

驚いたのがTTという歌の歌詞です 全編女子の不満顔ソングです

どうしてこうもお腹が減るのかいつも食べてるのに

罪もない人形をいじめて気を晴らす

お肌がくすむ

など、実に動物的です かつてない”ありのまま”の正直な気持ちを吐露し共感をそそる歌です

拗ね顔、不満顔は、男子向けハーレムアイドルに決して許されないパフォーマンスです

なぜならTTの不満顔は生理前の現象そのものだから

従来のアイドルの顧客である男子は見たくないまさに動物的な真実の女子の不満顔 それを堂々と持ってくるにあたりTWICEやNiziUは若年女子を顧客に絞っています

もうハーレムの時代ではない

ハーレムアイドルが悪いという訳ではありません

アイドルの原点は後宮に女性を大量に踊らせて王様がどれにしようか選ぶのが起源です

AKBはマサシクそういうシステムで、だからセンターを競わせるわけです 女子側も大勢の中で選ばれる性的な高揚感というのはある

NiziUは違うだけです みんな若くて可愛いのにハーレムの踊り子ではない だから性的な邪悪さ(それも魅力的ですが)が無く安心し共感して若年女子が夢中になる 競わせて誰かに”相対的価値観”で選ばれるランキングアイドルではない 色んな欠点もあり失敗もするけど誰もが特別な私である”絶対的価値観”でもって視るものを励まします

女性はずっとハーレムの構成員であったせいか、相対的価値観を持ちがちです

人と比べ、美醜と若さに重きを置きます

相対的価値観は鬱になります 女子同士のいじめの原因のひとつです

SMAPやTOKIOが高齢になってもアイドルグループを続けられたのも男女差の違いがあります 従来の女性の価値観では若さとセックスアピールを失うと退職や解散するしかないのです

相対的価値観は誰も幸せにしません 反対に絶対的価値観は揺るがない自己肯定です

誰と比べなくても”私は私で”世界で一番価値がある それが絶対的価値観です(『Step and a step』の歌詞そのもの)

韓国フェミニズムの小説

日本のアイドルが多湿でエロいのに対し、何故にK-POPにプロデュースされたNiziUはそうでないのか

その謎の答がありそうな気がしてあの大ヒットフェミ小説

82年生まれ、キム・ジヨン

を読んでみました

もう何度も閉じたいと…辛かったですね…

儒教の国だから、日本と似たところが一杯あって…思い当たる節が多すぎ キツイ刺さる小説でした

80年代生まれということは、私のひとまわり下の女性か…10年たってこうもひどいのか、

男女雇用機会均等法がはじまっても…私も私の世代も何やってたんだろう…と 申し訳なさと自分の人生も思い出して辛かった…

主人公は妙に受け身、個性が無い感じ 共感させるために、あえて個性的でない女性にしているのか?淡々とした雰囲気の文体なのがよけい問題の深刻さを浮かび上がらせてる

私は似顔絵を描くので、小説を読むとき、登場人物の容姿を想像しながら読むんですが、最後までまったく主人公の顔が浮かんでこず困った!それほどありふれた多くの女性の1人、無機質で殺伐とした無名の被差別者そのもののキャラでした

小説家はあえてそのような筆致を選んだんだと思います 表紙の顔のない女性のイラストもそれを意図しています

これはあなたの物語

と帯にありましたが、まさに

顔のない女性が表紙イラストですが、この誰にでも当てはまる共感性のもてる、透明な顔のないキャラクターとしての主人公の人生

どこにでもいるあなたであり、わたしであると

読みながら唯一キャラとしてくっきり顔も浮かんできたのが、主人公の母親です

戦後の韓国の混乱と男尊女卑の風潮を溢れるパワーと明るさで乗り越えたお母さん

この人の個性と強さが物語の唯一の救いでした

私はフェミじゃない…けど

先日、美容院の女性誌に「離婚」「名もなき家事」「夫を捨てたい」などの記事が多いのにびっくりしました 昔は男受けのする料理や化粧といった記事が多いかったはず

今や、フェミニズムも立派なコンテンツなのだなあ、と

さらにはフェミ的な共感を盛り込めるかどうかで、漫画やドラマもヒットの具合が違ってきます

40代以上の女性で実母と夫と婚家の誰かに一度でも殺意を抱いたことがない人はいるのだろうか、女であることは十字架であることは自明です(男性は男性で大変でしょうが)

家事の男女の役割の不平等さを訴えるイラストや言論が増えてバズってます SNSの発達のおかげで可視化されたといってもいい トイレットペーパを誰が入れるかも男女差別、フェミの問題と言われたら、そうかもなあ、と。

ただ、私は元々フェミニストではないと自認しているし、小説には共感しきれないところも沢山あります 日本とも微妙に違うし

フェミニズムの人達は同性なだけで「みんな一緒に共闘!」というムードになりがち。

みんな一緒!なわけないじゃん、女だから全員一枚岩にさせる、というのも差別やと思うけどなあ

私は男性に差別されたより同性になじめない青春時代だったので…アスペだからなあ(ASDの女性は思春期に同性に異質視されることで顕在化する)

韓国は”恨(はん)”の感情が強い風潮。なので、怒りと恨みがストレート。そこは日本とは違うなあ、と。日本は女子の鬱屈を女子に向けてる人が多いような…掲示板を見るとそう思いますね

また、被害者意識ってのは中毒になります 気持ちいいんです(夫婦喧嘩はほとんどが妻の不満から勃発)女性ホルモンに被害者意識のカタルシスが備わっているのかもしれません「私!私がこんなにかわいそう!」という意識に浸るのは一時的にはいいですが、クセになると抜けられない 問題解決にならん 結局工夫して取り組んで解決するしかないんですよね 忍耐は解決じゃない

なので小説の中の祖母の強さと自立心と克己に惹かれます 見事ですよ!『82年生まれ、キム・ジヨン』もぜひ一読ください

小説家の意図は分かりません 色んな人が色んな解釈が出来るニュートラルな透明感のある文体です

「私は被害者!」だけの仕上がりではない

そこは”あなたの物語”でもあるんだから今のあなたの状況を自分で考えて闘ってね、という意味かもしれません ならばフェミ小説、というのも悪くはないと思いました

顔のある個性のNiziU

個性があり、顔がしっかりしている、努力したり工夫したりして乗り越えられる、それが強さです

暴力的であること男性的であるこという事ではありません 根気強さと問題解決をぜったいに諦めない、ということが強さだと思います

NiziUの女性たちは全員強いです もちろん可愛くて美しいけれど あのホンワカしたアヤカさんですら、すごく強い(押しが強いという意味ではない!)ことを虹プロジェクトを見たら分かります だからファンはあの動画に涙し感動し、応援するのです

韓国はよく知られているように、整形文化 アイドルも顔の区別がつきづらいほど同じような美貌とスタイル

しかし、NiziUは顔もキャラクターも個性的です K-POPなのに

リクさんが私は一番好きなんですが 関西人らしいパーンとした顔立ちです

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ガールズグループ NijiUのリクさん

おばさんになったら上沼恵美子さんみたいになるに違いない(すいません!)

K-POPなら全員端正な目と鼻に整形し、アゴもエラも削るはずです

しかし、個性豊かなどの人も違う少女たちがNiziUには集められました

似顔絵もとっても描きやすいです 顔立ちも性格にも強い個性があるので’(ツワイスだと描き分けは困難)

JYParkさんが「虹のような個性をもつグループ」をといって作り上げた

韓国と日本の時代の変移を感じます

すなわち、名前も顔もない女性たちはもういない、いさせてはならない、という風潮です

夫婦別姓が取り沙汰させてますが、韓国でも戸籍の問題は根強く、女性は名前すらなかった時代が長かった

日本もそうですが●●のママ、●の嫁という母親や妻でしか認識されない無個性の集団

周りを癒す笑顔を強いられ、同じような性格や個性でもって一律母親となり子供と夫と婚家に尽くす(しかし母親や良き妻・嫁であるのもステキな個性だ 一律に強いられるのがイカンのだ)節目に仕事を辞めざるを得ず非正規雇用(コロナで失職し自死が増えたのは女性)

韓国女性のキリッとした強さと日本人女性らしい優しさと寛容さを併せ持ったグループがNiziUだと確信してます

虹のような七色の光を放つメンバーがNiziU 頑張り方も休み方も長所も短所もあるアイドルグループ 従来の価値観に振り回されない魅力をどれだけ発揮し、成長できるか

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© 2012 萩谷尚子