うそお…もう来年東京オリンピック

あけましておめでとうございます。(←まだ言うw)

ようやくご注文の制作が一呼吸つき、ブログの更新を遡ってやってます。

ご注文は長めにとっていた納期を元の2週間に戻してます。よろしくお願いします。

金子ナンペイさんのビックコミックの表紙イラスト!

先日、コンビニで見たビックコミックの表紙のイラストがあまりに素晴らしいので衝動買いしてしまいました。

野村萬斎さんのイラスト。

「ビックコミック」はそのシーズンの旬の芸能人、文化人のイラストレーションで表紙が飾られます。

作家は金子ナンペイさん。すごすぎて目がクラクラします。

野村萬斎さんの特徴

クラクラしているばかりではなく自分も描いてみることにしました。

見劣りしようがなんだろうが気にしないのが私の良いところ?です。

野村萬斎さんの顔立ち、造作の特徴は

●スッとしている目元
●首が太い(狂言師だから?歌舞伎の人も太いですね)
●人中(鼻の下の線)が強い
●アヒル口
●眉がつり上がって大きく濃い

ですかね。。

野村萬斎さんは狂言師。来年の東京オリンピックの総合統括をなさる方です。(総合統括?監督みたいなものでしょうか…)

誰もがご存知ですね。狂言だけでなくドラマに映画に大活躍です。

ニッポンの伝統イケメンが野村萬斎さんです。

野村萬斎さんを最初に拝見したのはNHK朝の連続ドラマ「あぐり」の旦那様の役でしょうか。

なんてスッとした品のある良いオノコ(男ではなくオノコ様、と呼びたい)ではないか。胸ときめかしました。

現在、52歳。「あぐり」の好青年も良かったですが、水が滴る知性のある底深い中年になられた。強い落ち着いた感じが加わり、無敵な日本男子となって、我々のオリンピックを鼓舞なさってくださるのだ!

痺れる~憧れるう~!!

野村萬斎さんの似顔絵イラスト
狂言の野村萬斎さん

伝統だからスゴイとは思えない

とはいえ、私、歌舞伎とか狂言とかの人が無条件で好きなわけじゃないです。

伝統芸能が廃れたのは世襲制で補助金が出るようになったせいだと思ってます。その証拠にそうでなくなった将棋は完全に進化してますよね。(将棋もかつては世襲制だった)

伝統マウンティングが大嫌いというのもあります。

京都暮らしで着物警察やらに遭遇したり

京都(市中でもエゲつない序列がある)に生まれただけで何者かであるかのように振る舞う人に出くわしてしまうこともある。(若い人はあまりいませんが)

また歌舞伎や狂言、能のシキタリを「知らないのお~」と観劇マダムの人々にバカにされたことがあって「歌舞伎や能を知っているからって何者かであるように振る舞うほど、自分に自信がないのか、このオバハンらは」と一人腹に思ったことがある。

相手が自分の知っていることを知らなければ教えてあげて一緒に楽しめばすむことじゃないですか。それを何故に優越感の道具にするか。

まさに「虎の威を借りる」。まあ、伝統芸に限りませんが。学歴や家柄、会社や所属団体、亭主の職業や財産、子供の学校、学区や住む家といった自身とは関係ないものにカサをきてフンぞりかえる人はどこにでもいます。

京都の跡継ぎも辛いよ

私が下賤な出だからひがみやすいってのもありますが(笑)

しかしやんごとなきお家の方々もご苦労が多いようです。

京都内は伝統産業の世襲が多いので沢山の跡継ぎにになった(させられてしまった)人の本音や生い立ちもチラホラ聞いたりします。もちろん家柄や伝統に甘えてバカ坊になってしまう人もいはるけど、たいていはそういうことはない。そうならないようエゲツない躾けと修行を受けるからです。

京都の自営業の跡継ぎに生まれて、少しでも恥ずかしいことをすると近所ですぐ噂されます。(京都人は噂話が好き)そのため、幼少時、小学校に入る前、ヨチヨチ歩きの頃から、挨拶からお辞儀の仕方から恐ろしく躾けられているのを何度も拝見しました。

体罰がいけないなんて概念は京都以外の話ではないかと思うほどです。

店主の父親に便器に顔を突っ込まれて叱責されたとか30過ぎてもロクな仕事をさせられずメタクソ殴られてるとか、聞いたことがありますが、こんな現代でもそんなことがあるのかとブルブル震えました。

跡継ぎの恥=店の信頼を潰す=長い歴史の伝統的老舗の終焉 という図式を彼等は何よりも恐れている。それでエゲつない伝統的なしつけをするのです。

それらを聞いたとき、やんごとない身分だと他者をマウンティングするのも多少は許して差し上げようかと思います。実際、そのくらい技術と技能を叩きこまれるわけです。

世襲もつらいよ?

野村萬斎さんも父親に殴られているとのエピソードがウィキペディアにあります。

野村萬斎

本番でうまくいかなくて揚幕に入った途端、父親に殴られたことがあるらしい。子供の頃も扇子が折れるくらい殴られたそうである

ひ、ひどい。なんて可哀想な。

ゲームやテレビに興じて過ごす子供時代を伝統の子供はそういう風にして過ごしているのか。。。。

歴史のある伝統芸だからこその厳しさがそこにあるのですね。

とはいえ、世襲制ってのはやっぱ良くない。じき廃れるんじゃないかな。跡継ぎがいなくて、京都に限らず廃業する会社は今、とても多いそうな。子供はなかなか親の思うようには育たないだろうし。

時代に合わせて進化するには血筋だけでは上手くいかないのでは。

歌舞伎役者が主演する大河ドラマがイマイチに思うことも多い。なんか、変な見栄の切り方が現代演劇に合わないような気がする。

野村萬斎さんと香川照之さんの映画

しかし、この野村萬斎さんやあの香川照之さんのような明らかに甘やかされてない本気の実力者には誰しも平伏感動することでしょう。

この二人が主演の映画がもうじき公開されますね。「七つの会議」。

あの「下町ロケット」の池井戸潤さん原作です。めちゃめちゃ面白そうなので、絶対観に行きます。

私は野村萬斎さんの映画といえば

「シン・ゴジラ」を挙げます。

え?全然野村さん出てないじゃんって。実はあのゴジラの中の人は野村萬斎さんなんです。

ゴジラのあの動き、静な重心のある恐怖と威圧の存在感。あれこそ狂言師ならではのものではないか。

あんなすごいゴジラの動きは野村萬斎さんにしか出来ませんよ!