あなたはコピック派?絵の具派?

最近は席描きに行くことは少ないのですが、以前はいかに早く完成度の高い似顔絵を描くか(一人10分で目の前にいる人を接客しながら描くこと。慣れていない場所で絵の具を広げる。イベントや観光施設など)という目的のために四苦八苦、試行錯誤を繰り返してました。

コピックか、水彩絵の具かで悩み、いったりきたりしました。

コピックとは、いわゆるアルコールマーカー。席描きで使いやすい画材です。

乾くのが早いし、筆や水洗具を用意しなくてもいいのですから。色の種類も多岐にわたり発色が素晴らしい。

しかし、大きな面積を一気に塗ることにかけては水彩絵の具にかなうものはないでしょう。だから描く速さ、ということに関しては、水彩に軍配があがります。

私は現在は在宅で時間をかけて一枚を描くことが多いので、コピックや水彩絵の具など様々な画材を用いてますが

水彩絵の具の使い方も色々チャレンジしました。

水彩絵の具のメリットデメリット

水彩絵の具は、コピックに比べて乾くのが遅い、という難点があります。

イベントや施設でドライヤーが使えたらいいのですが、たいていは使えません。

しかし、色紙(似顔絵にはよく使われる)は水彩の水吸いが良く、ドライヤーが使えなくてもあまり気にすることはありません。

滲みの効果も上手く使えば、早く、質の高い絵が描けます。

筆に沢山絵の具を載せて、塗れば、ものの数秒で大きな面積を塗ることができます。

しかし、水彩絵の具は、コツがあり、慣れていないと、混色や水の量の調節が難しいのです。ならば、最初から発色が良くて、適した色の揃っているコピックの方が完成度が高い彩色ができるでしょう。

似顔絵イベントは固形水彩が使いやすく便利

持ち歩きに便利なのは固形の水彩絵の具で、顔彩などもその一つです。

絵の具なのに乾いていて、出先で水洗と筆があれば使えるので、持ち歩きに適しています。

しかし、顔彩は日本画の下絵の扱いなので、色の発色が地味です。人間の肌を沢山塗らなければいけないのに、肌の色に適した明るい薄いカラーがありません。なので、顔彩は似顔絵を描くのにあまり向かないともいえます。

最近出ているネオンカラーの顔彩はスポット的には使えます。

似顔絵:画材の紹介(顔彩)え?日本画なのにキラキラぱあっ!蛍光色?

サクラカラーやホルベインから出ている固形水彩絵の具は発色が良く、混色しても良い感じです。
日本製なので、キメが細かく、混ぜやすい。サクラカラー。

ホルベインはさすがのブランド絵の具。透明絵の具の固形絵の具と、不透明のものがある。

両方買って試しましたが、どちらも素晴らしいです。

しかし価格がブランド品なので、高い!

水彩のチューブを乾かしても固形絵の具と同じ

固形水彩はほんとに使いやすいのですが、だんだん、物足りなくなってきます。

なぜかというともともと似顔絵のためのものではないので、よく使う色とそうでない色の差があります。

似顔絵を描いていると肌色や茶色が大量になくなる。なので、そこだけ取り寄せなければなりません。

色別に小売りはされており、最近はAmazonも早いので、すぐ届けてくれるんですが、配送料やらかかり割高になります。

一番良いのは、その使ってしまって空いた場所に、チューブの水彩絵の具を絞り入れて、乾かして使う、ということでした。

結局、普通の水彩を乾かせば固形水彩と同じ役割になるので、そのうち、ケーキカラーと呼ばれるそれらの固形水彩が必要ないことに気が付きます。

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色々な絵の具、画材

パレットに水彩を絞りだして乾かして使うのが一番合理的だといえます。

自分で好きな色を混色して用意している方が早い

で、そのうち、チューブそのままの色を乾かして、それをイチイチ混色しているのが面倒になります。

だって使う色は決まっています。

チューブそのままの色を使う人もいるんでしょうが(重ねて使う?)たいていの人は、自分で好みの配合の混色で使うのものでしょう。

そして、似顔絵描きの人は絵の具を大量に使います。パレットにチマチマ出しても、すぐ補充。それが乾くまでの時間ももったいない。

裏技で、パレットごと電子レンジに入れる、ということをやってましたが(笑)

いや連続して描いてたら、足りなくなる、明日の分の補充が乾いてほしいのに乾いてないというのは困るのです。

で、私が編み出したのは、大量に混色して、乾かしておく、という技でした。

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先に溶いて混色してから固めて使うと便利 水彩絵の具

肌色でも、男性は色黒に近く、女性は色白です。

好みの色をあらかじめ配合しておいて、乾かします。人によって違う場合はその二つを混合すれば良い。肌色は数種類そうして用意してます。

入れ物は百均で売っていた、クリーム入れです。2個セットで100円だったか。蓋は今やどこかに行ってしまいましたが。きっちり蓋してれば中が濡れててもそう漏れません。

※ただ、家に帰ってフタを開けとかないとカビます(笑)

透明なので、何がどこにあるのか分かるし、それこそプラだったら急ぐとき、電子レンジに入れてチンしたら中身がウェットでも乾かせます。

※電子レンジは本来食品を入れる器具なので、自己責任で使ってくださいねw

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色々な画材を試しては買い…

好みの配合の絵の具をたっぷり使える!

イエローでも数種類つくっとくと便利です。

濃い黄色とレモンに近い黄色。女子の大好きなホワイトの配合の多いパステルカラーも大量に作って固めておくと良いです。ピンクもショッキングピンク、オレンジピンク、ベビーピンク、シェルピンクと色々あると花も描きやすい。

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絵の具や画材にこう使わねばいけないという法則はない

もちろん美術のセオリーとおり、パレットで原色を出して、混ぜて作ってもいいですが、毎回、同じようにキレイな配合になるとは限らないし、私はそんな技術もセンスもありません。

なら、最初から作っとけ!と。

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うちにある絵の具は固めて乾かして使う

黒でも、髪の毛に使う、ブラウンが少し入った黒、真っ黒、そして、スーツや車などを塗るような紺色っぽい黒と、数種類必要なのです。

作っておけばラクチンです。

似顔絵で大きな面積(肌、髪の毛、背景)を一気に塗ることができれば、時間をその分下書きに回せます。色塗りは大事ですが、何より大事なのはカタチをとる下書き、「似ている」ことなのですから。

乾いた絵の具の表面がバリバリしているのもありますが、丁寧に少しずつ水を入れて使えば元々粒子が細かいので絵にはまったく影響なく、滑らかになりますので、ご安心を。

使っている水彩は、ポスターカラー、普通の百均の水彩絵の具、ホルベインの透明水彩、顔彩とピンからキリまで。そのあたりはテキトーです。

不透明水彩(ポスターカラー)も水の量も多くすれば透明水彩と同じような効果が出るので。好みの発色と配合さえできたらヨシとしてます。そのあたりはアバウトです。

このケースにドバっと水を入れて、5分程度おいておけば、どっさり作れて一気に塗れます。一気に塗ればムラもありません。チマチマ塗ると筆あとが付きます。マットなファンデーションのような肌は一気に塗るのが良いのです。