努力すれば上手くなる…というのは真実だけど

頑張れば上手くなる、努力すれば大丈夫!というのはもちろんその通りです。

一日3枚描く!5枚描く!もっと描く!というご意見ももっともなことで…。

「がむしゃらに頑張る!」「描いて描いて描きまくる!」「とりあえずめっちゃ頑張る!」「練習あるのみ!あるのみ!」というアドバイスは何度も聞きました。(中高年の男性にそういう根性論精神論が多いのはどうしてだろうか)

いや、分かります。その通りです。

ダイエットでも同じです。一日8キロ走れば 甘いものを食べなければ 糖質オフにしてパンを絶てばいい!ん、その通り。

しかし、みんなそれをやれんから悩んでいるわけで。

年始に今年は一日何枚描いてこれこれ!と決意を新にしてもハイキングだの新しいアニメだのお祭りだのあればアッという間に瓦解します。

こういう私のお怠けは言語道断として( ´∀` )

女性の現実がある

小さい子どもがいたり介護があったり家族が病に倒れたりしたら絵もくそもなく、そっちを優先させざるを得ない。

差別かもしれませんが政府の言う「女性が輝く!」なんてのはアウラで、女性が家のことを優先させて仕事を同時進行していく現実がそこにあるんですね。

とすると単に「寝食を忘れがむしゃらにただ頑張る!」ということでは続けるのは難しいのです。

いくら絵に集中していても、亭主が「めしまだ~」と言えば作らんといかん。たまに「いいよいいよ俺好きにするよ」と言っていただいてもレトルトやカップラーメンばかり食べてりゃイライラします。

寝てないと、この年だとすぐアウトになります。そもそも、かつて眠らず制作ばかりしてたから癌になったんです。正直なところ、絵より自分の命と健康が大事ですよ。睡眠時間は8時間は確保したい。人間一日7時間は寝ないと鬱病や認知症にすぐなるそうですよ。

第一、もともとそんなに描くことに夢中になるほどでなく、怠けもので集中力がない。女性特有のバイオリズムや更年期で投やりな気持ちになる日も多いです。

色々工夫をしました。

時間を作らなければいけない。自分のやる気を自分で操作するために。

時短の家電に金を惜しむな

まずは時間の捻出です。収入があれば焼肉に使ってしまいたいところを辛抱して、家電に投資しました。

三種の神器 全自動洗濯乾燥機 ルンバ 食器洗い乾燥機

です。この3点は必須です。ローンを組んでも買う価値があります。

時短家電は時短というだけあり、マジ楽になります。ルンバも最近安いの出ました。しかし、正規品やパナソニックでなくても、最近は安いのが一杯出てます。ガンガン利用してます。スイッチひとつで家事の大半を機械に任せられます。

最初の投資は痛いですが、自分の時給を思えばすぐ回収できます。数万円で自分の毎日の数時間を代わってくれるんだよ。大体、機械は私のように「今日はやる気出ない床なんて掃除したくないんだよ」なんて言いません。家事へのモチベーションというものを放棄できます。

洗濯ものを丁寧にパンパンして干したり取りこんだり、汚れた食器を手でひとつひとつ心を込めて洗っても褒めてくれるのは姑や「丁寧な暮らし」信奉者くらいなもんです。

真心を込めて丁寧なのは絵の完成度であるべきです。

家事なんて大体100%やらんでいい。60%くらいの完成度で十分回っていきます。私なんぞ20%くらいですよ。それでもなんとかなるから家事って軽視されるわけです。

▼日本の女性は家事やりすぎ。

「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす (光文社新書)

旦那なんて自身が靴下を放り出すくらいですから、イヤになれば自分で拾うでしょう。誰も拾ってくれなくて履くものがないなと気が付いたら放り投げなくなります。

洗濯ものがどういう過程で干されていても誰も気にしません。何より操作が簡単なので、お願いしたらゲーム感覚で食器洗い器のスイッチ押してくれます。洗い方がどうのって拘りも食器洗い機様がやってくださるんだからモヤモヤする必要もないです。

洗濯している女性
家事にてんてこまいな奥様

食事だけはマトモなものを喰わないとすぐ倒れるので、そこは必ずやるんですが、あくまで栄養バランス。ザックリ、これとこれを食べりゃいい、と決めておいて、食材は通販やネットスーパーに頼る。Amazonや西友も頼んだらすぐ届けてくれます。またこの曜日は王将でテイクアウト!とか決めておきます。刺身は週に1日。刺身や寿司は料理しなくていいので楽ですね~。

ついにあの勝間和代さんも愛用するクックポッドも買いました。Amazonのセールを狙って。カレーがすぐできて栄養たっぷりでいいです。何より過集中で絵を描いていて何度も焦がした鍋。そういうことも気にしなくていいんですわ。

時間をひねり出したら、あとはネットの運営と仕事、そして練習です。

「似顔絵師になるには!?」とな?その3 ネットショップを作る!

しかし、家事までこうも真面目にやらないんだから絵も真面目にやりたくないという本音があります。ああ、我ながらとことん意識ひくっ…。やる気、というのはなかなか出ないもんです。

タスク、タスク、タスク化じゃ!

しょうがないのでタスク化していき、機械的に手をつけることにしました。

いくら練習が嫌いだとはいえ顧客に満足していただく程度には画力を養わなくてはならない。一日必ずこれこれのタスクはこなそう、と決めました。

タスク管理って楽しいです。

これをする、て決めていて、チェック入れてシュッと線が入ったらなんかスッキリしませんか?家事にしろ仕事にしろ買い物にしろ。

▼こういうのね

☑味噌を買う

もう夢中で毎日描いていたい、暇さえあれば描いていたい人には必要ないでしょうが。(そういう能力を才能、といいます)私はそういうのは微塵も(笑)ないけど、タスクを消すのが昔から大好きなんです。

先日のマインドマップでタスクが明確になる、と述べました。やりたいこと、優先順位を決めたら、そのタスクを更に細分化します。

□タレントを描く

という漠然としたタスク。それだとやる気が失せます。それをどんどん細分化して更にタスク化します。

・タレントを描く
□どの人を描くか決める
□下書きをする
□ペン入れをする
□色をつける…

とういうように。簡単に手をつけやすいように細かくします。

すると、時間がなくて(やる気がなくて)最初の二行しかタスクが消せなくても、やった感がします。そのやった感が大事なんですね。後日やる気が出たらやって、埋めたら終わりです。

毎日やればいいですが、3日坊主なんてザラです。しかし3日坊主も10回すれば立派な練習です。

ランニングでも一緒です。

マラソンに出たいけど、天気が悪ければ外に出るのすらおっくうです。最初の数日は張り切って練習してたけど、一日サボったらそのまんまずっと。というのがパターンじゃないですか。

まずは週1回外に出る、というタスクを1か月程度繰り返す。え、外に出るだけ!?と思われるかもしれませんが、運動嫌いにはそれでもハードルが高い。今度はそのタスクを週1回外に出て10分ウォーキング、とする。それを1か月繰り返せば次は5分ウォーキング、5分ランニング、にする。次はそのルーティンを週2回、今度は3回、と繰り返していく。やがて30分フルで走るようになります。

ともかく、挫折する、挫折したんだ、自分はダメだ!という心理状況がいけないんです。

タスクをやったぞ!自分はいける!と自分の脳を騙したり錯覚させるのがいいんです。

これは私が思いつきで言ってるんじゃなくて、そういう脳の習慣づけについても本が一杯出てます。

スティーヴン・ガイズさんの「小さな習慣」という本には、一日一度の腕立て伏せがどんどん進化して生活を一変させた話が出ています。読んだら利にかなっているし、私も真似して腕立てをはじめてもう数年、毎日筋トレをするようになりました。

おかげで体重は減ってないですが(笑)多少ムキムキになりました。

タスク管理のツールですが、手書きなら無印のタスク用メモもあるし、アプリはリメンバーミルクなど色々あります。私はグーグルカレンダーに付属しているアプリが一番シンプルで使いやすいです。

いきなりこれをやろう!と思ってすぐ手がつけられなくても、タスクにほうりこんでいく。時間がたつと、それしない方がいい無駄だと分かれば捨てればいいし、やる気になれば同様に細分化して手をつければいい。納期もリマインダーで設定できます。

家事も(報酬がなくても)仕事です。やらなきゃいけないなら時間をくうのです。同様に仕事としてタスク化します。

集中力を高めるにはアプリをガツガツ利用

でもさタスクを作ってもやりたくないときはやりたくないので、タスクが溜まる。これまたイライラします。やる気がない時のほうが多いので、どんどん溜まります。(我ながらホントに意識が低いわ)

タイマーを使います。

最近、使っているのはポモドーロタイマーです。

人間の脳は25分が集中が限度らしいです。その脳の仕組みを利用して仕事します。アプリも出てます。25分したら鳴り、5分休憩、それを繰り返すとやる気のでない作業に集中できます。

アプリによっては、ついやりがちなネットサーフィンなどが出来なのがあります。SNSをその25分遮断する機能がついてるのもあります。

最近はポモドーロの音が鳴るだけで、カッ!っと集中モードに自動的に入れます。脳の癖になればこっちのもん。

今はスマホでアプリがどんどん出ています。タスク化も経理も使えるもんはどんどん使いたい。

自営業をしていると確定申告が嫌な感じで毎年押し寄せ、これも時間をくいます。しかし、最近は良い経理アプリがどんどん出てます。銀行口座の経緯も自動で取り込んでくれる。マネーフォワードというアプリは経費も勝手に計算してくれます。

月々500円の有料コースを使うと更に楽になります。500円です。ビールを一度我慢すればいいんです。

ブログ更新を”やっている感”も大事

またブログの更新リンクが出るかどうかも私の脳への動機づけのひとつです。

私は月水金に更新しますと宣言してますが、こういうサイドメニューがキレイに埋まると気持ちいいし、埋まってないとモヤモヤします。その心理を利用してます。

carender001
更新したら日付にリンクが出るブログのカレンダー表示

この手のブログカレンダーを表示している人もしていない人もいますが、あっても読者にとってはあまり意味ないんですね。見たい記事だけ見るんだから。自分がスッキリするために表示してます。

ブログって更新してないとイライラするじゃないですか。

で、ようやく更新したら「ひさびさの更新です。〇〇って理由で」って書いちゃう。読者にはどうでもいいことなんだけど、つい書いちゃう。そんくらいブログの更新に間が空くと罪悪感がありイライラするのが普通です。そのイライラ感を自分で利用します。

〆切りが重なったり、突発的な多忙で記事の更新が出来なくても、あとから埋めます。日付を遡り埋めるだけですが。そうやって取り戻せるのがいいとこです。

やった感、失敗してないぞ、取り返した感は達成感を生みます。達成感が大事です。

反対に挫折感がつのると、続けるのが嫌になります。3日坊主でも時間のあるときに埋めればいいんです。

そう考えたら気楽でしょ?「がむしゃら」に毎日テンションを上げなくてもいいじゃん。

家のことと仕事のことはごっちゃにして管理する

で大事なのはタスクを仕事と家事を分けてしまわないことです。

分けたところで、仕事をしていると家事のタスクが割り込んでくるし、家事のタスクには仕事が割り込んできます。どっちも突発的なことは頻繁に起こり食い合います。

家族の病院のつきそいで一日パーになっても「こやつのせいで…」なんてイラつくなんて辛いじゃないですか。

家事と仕事の一緒にしておくと、卵を買うついでに本屋で資料を買う、というようにタスクを2つ一緒にできます。

小さなことですが、ちょっとしたことの積み重ねで時間が回るようになります。

「好き」だから毎日やれるって思い込みすぎると良くない。やれなかったら「自分好きじゃないのかな?」「向いてない?」とか落ち込みます。そんな時間は無駄でっせ。

「好き」を動機にして始めるのはいいですが、「好き」をモチベーションにして毎日持続できるのは才能のある人だけです。私のような凡人以下は努力を続ける工夫が必ずいります。

退路は絶つな金を貯めろ

才能のある人は、もう、安定した仕事なりを捨ててクリエイティブ1本で独立!という選択もあるでしょう。

しかし、不安定なフリー収入の中で、お金を原因に不安感がつのり、胡散臭いクライアントに引っかかったり、セクハラパワハラ社長に黙って従ったり、エゲツナイ納期や支払い遅延を当然のように受け入れたり、焦って価格を下げ過ぎて客に振り回されてしまう(安価な価格に飛びつく客ほどクレーマーが多い)ということも多々あります。

ある時代劇の小説家の女性は、定職の飲食店で生活が安定したら、安心して小説をコンスタントに発表して、大きな賞を得た、というインタビューがありました。

生活の貧困や焦りがあると落ち着いて創作ができません。

お金があれば冷静に考えることが出来て「断る」「逃げる」選択や自分の望む条件の交渉もしやすくなります。

安い袋ラーメンしか毎日食べてない、という若いアーティストの方もいましたが、栄養バランスが悪いと心身が蝕まれます。やがて生理も止まり、子供が欲しくなった時には取返しがつかなくなります。

クリエイティブ系は、流行にも左右されます。

あるクリエイティブデザイナーのおじいさんに話を聞いたことがありますが、かつては時代の寵児だった。しかし、流行の変化でどんどん売れなくなり、同業の仲間がどんどん首を吊ってしまい、みんな死んだ。自分だけが生き残ってる。自分には別に仕事があったから助かった、と言われて震撼しました。自分だけは違う!という自信がある人はそれでいいけど。

お金なんて二の次、三の次!という情熱は素晴らしいですが

よほどの才能がないかぎり、お金がないと不安不安でもう投げ出したくなります。家族との喧嘩も増えます。ガダルカナルやラバウルもそうですが、へたに退路を絶ったりするとやる気が出るところか、玉砕へとまっしぐらです。

私などすぐ不安になって「もういい!なんでもいいから定収入を!」としょっちゅう叫んでました。

お金ないのは惨めです。清貧なんて、言葉だけです。貧すれば鈍する。どんどん僻みやすくなり、成功している他者のことを悪く思ったりしたくなります。そうなると絵にも暗い雰囲気が出るし、ますますドツボです。

生活費を数か月分は余裕を持って貯金するなり、全然関係ない仕事を並行するとかしていると全然感覚が違います。絵とは関係ない人と交流したら、普通の感覚も取り戻せるし、気晴らしになります。無理くりでも貯金はしまくりたい。全然まだ出来てないですが、、、、

私は年だから、老眼がきて、パソコンや細かい絵を見ているだけで疲れます。情熱があっても老化はひたひたと押し寄せます。座り仕事しているとその頻度は早い。腰を痛めて大手術をしたエンジニアさんも知ってます。私もかつて大病をして実感しました。市の検診も利用しまくってる。健康第一。

今のように描けなくなる日も出てくるでしょう。iDecoなど老後に向けてチマチマ貯金する日々です。

似顔絵師向けのビジネス書?と珈琲館のホットケーキの話(長文)